着物のたたみ方 本だたみ
着物をたとう紙などに入れてしまう、長着(着物)の一般的、基本的なたたみ方です。
丈は二つ折り、三つ折りなどたとう紙や収納場所に合わせ調節して下さい。
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1.衿を左にし広げます。次に下前(右)の脇を縫い目できっちりと折ります。 |
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2.下前の衽(おくみ)の縫い目を目安にして手前に折り返します。 |
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※衿は内側に自然に折ります。 |
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3.上前(左)衽を下前(右)の衽の上に重ねます。 |
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4.上前(左)脇の縫い目を下前(右)脇の縫い目に重ねます。背縫いで折ったよう形になります。 |
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5.左右の袖をそれぞれ、袖付けの縫い目で外側、身頃に向かって折り返します。 |
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7.丈を半分にします。丈はたとう紙や収納場所に合わせ調節して下さい。※袖の折り方はその他、左右両袖を重ねて折る方法などがあります。 |
●着物のたたみ方 夜着だたみ(「大名だたみ」ともいわれます)
夜着だたみは大きくたたむので、シワがつきにくくなります。
着付け前や着物を準備しておく場合など、一時的な目的で用いられます。
(撮影では、付け下げの着物を使用しています。夜着だたみは留袖等で用いられることが多いため、5つ紋がある場合を想定して紋に紙を当て説明しています。)
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1.衿肩明を左にして、着物を広げます。 |
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2.衿を自然に内側に折りたたみ、脇の縫い目で下前(右)、上前(左)の順にたたみます。 |
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3.袖つけの縫い目で下前の袖(右袖)、上前の袖(左袖)の順に折ります。袖が身頃の上にきます。 |
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4.紋や箔、刺繍の位置には薄紙や和紙、紋紙などを当て、丁寧に扱います。 |
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5.裾を肩山にあわせ、身頃を半分に折りたたみます。 |
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※裾は肩山より少し出し加減にします。 |
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6.後ろ身頃の柄にも薄紙や和紙を当て、丁寧に扱います。 |
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7.さらに丈を半分に折ります身頃のたたみシワが気になる場合は、芯になるもの(芯棒など)を間にはさんでおくと良いです。 |
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※芯に印刷があるもの等は、着物に汚れがつかないよう気をつけて下さい。 |
●着物のたたみ方 袖だたみ(簡易だたみ)
袖だたみは、着物を広げてたたむスペースがない場合や時間がない場合などに適した一時的なもので、簡易的、洋服感覚のたたみ方といえ、収納する場合などには「本だたみ」をします。座らず立った姿勢でたためることも、袖だたみの便利な点です。また浴衣を家庭でお洗濯する時やその他、仕立てをしていない着物は本だたみできないので呉服屋さんやデパートなどで留袖や振袖を店頭に並べる際にも用いられます。
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1.肩山、袖山を合わせます。脇線も同じです。 |
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2.左右の両袖を袖付けの位置で、身頃に向かって折り返します。 |
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3.丈を半分に折ります。 |
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4.必要であれば、さらにもう半分に折ります。 |
●長襦袢のたたみ方
長襦袢をたとう紙などに入れてしまうたたみ方です。
また、肌襦袢も同じようにたたみます。
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1.衿を左にし広げます。下前を脇の縫い目できちんとたたみます。 |
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2.上前も下前と同じように脇の縫い目できちんとたたみます。 |
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3.衿を折る場合は、自然に内側へ折り整えます。 |
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4.背縫いを目安にして、下前の脇を中心に向かってたたみます。次に袖(袖口)は脇の折り目に向かって折ります。 |
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5.上前も4と同じように、中心に向かってたたみ、袖も同様にします。(上前、下前の脇線が中心で合います。) |
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6.裾を肩山に向かって、たとう紙に合わせ折ります。(背縫いが中心にきています)たとう紙などに収納します。写真は二つ折りにしました。 |
●名古屋帯のたたみ方
(ご注意!)
帯に一旦不必要な折り目を入れると折り目はとれません。
(お太鼓や胴の柄にあたる部分は、特に注意しましょう。)
また美しく着付できません。
お仕立て時についてある「折り目」を基本にし、たとう紙の大きさを考えたたみます。
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1.たれを左にしておきます |
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2.胴回りと太鼓の縫いどまりの位置で、三角に折ります。てを帯の端に揃えて重ねていきます。 |
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3.たれ先の位置で右側と同じように三角に折ります。 |
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※もう少し手前で三角にする場合もあります。 |
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4.残りの手の部分は端に揃え、右側三角の底の位置でての残りを内側に折ります。 |
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(帯は厚みがあるので)少しすきまをあけて折り返すと、次の手順で美しくたためます。 |
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5.右三角の底の位置で内側に折ります。 |
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6.左はたとう紙に合わせ丈を調節して下さい。 |
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7.表に返し、たとう紙に収納します。 |
●名古屋帯のたたみ方(簡易たたみ)
簡単な上、かさばらないたたみ方で着付や踊り、お茶のお稽古の行き来などの帯の持ち運びに便利な簡易的なたたみ方で、お太鼓や胴の部分に柄のない帯に適しています。(お断り:写真は「お太鼓柄の名古屋帯」を便宜上用いていますが、お太鼓柄の帯や特に箔や刺繍のある帯には、不必要な折り目がつくことがありますので用いないで下さい。)
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1.たれを左にしておき、胴回りと太鼓の縫いどまりの位置で三角に折ります。 |
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2.帯幅に合わせ、ての部分を屏風だたみで重ねていきます |
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(「屏風だたみ」にした状態-横から見たところ) |
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3.手を重ねた(屏風だたみの)部分を芯にして、たれの部分を巻いていきます。 |
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(巻いている状態) |
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4.最後は形がつかないよう、たれ先だけ反対側に折り返します。 |
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5.持ち運ぶ時は、風呂敷などに包んでください。 |
●袋名古屋帯のたたみ方(てが縫ってある場合)
※「手の部分が縫っていない袋名古屋帯」の仕立ての場合は、「袋帯」と同じたたみ方をします。
(注意)
帯に一旦不必要な折り目を入れると折り目はとれません。
(お太鼓や胴の柄にあたる部分は、特に注意しましょう。)
また美しく着付できません。
お仕立て時についてある「折り目」を基本にし、たとう紙の大きさを考えたたみます。
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1.外表にして(柄のある方が表)前後の柄がほぼ同じ位置にくるように合わせます。 |
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2.たれ先(左)に合わせて折り返し、手の部分(右)も帯幅に合わせ折り返します。 |
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3.お太鼓および前の柄に折り目がつかないよう注意し、左右内側に折り返します。たとう紙に合わせ長さを調節して下さい。 |
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4.表に返し、たとう紙に収納します。 |
●袋帯のたたみ方(小さめ・総丈1/8の大きさ)
(注意)
帯に一旦不必要な折り目を入れると折り目はとれません。
(お太鼓や胴の柄にあたる部分は、特に注意しましょう。)
また美しく着付できません。
お仕立て時についてある「折り目」を基本にし、たとう紙の大きさを考えたたみます。
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1.外表にして(柄のあるほうが表)、総丈を二つ折りします。 |
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2.たれ先を外側に、さらに二つに折ります。 |
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3.たたむ時は両端をきちんと揃えます。 |
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4.さらにたれ先を二つに折り、たとう紙に収納します。 |
●袋帯のたたみ方(大きめ・総丈1/6の大きさ)
(注意)
帯に一旦不必要な折り目を入れると折り目はとれません。
(お太鼓や胴の柄にあたる部分は、特に注意しましょう。)
また美しく着付できません。
お仕立て時についてある「折り目」を基本にし、たとう紙の大きさを考えたたみます。
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1.外表にして(柄のあるほうが表)、総丈を二つ折りにします。右側3分の1の位置で、中心に向かって内側に折ります。 |
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2.たたむ時は、端をきちんと揃えます。 |
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3.左側も(右同様に)たれ先を上にして、中央に向かって折り重ね、たとう紙に収納します。 |
●コートのたたみ方
和装コートは、さまざまな丈や衿の形がありますがたたみ方は同じです。
最後にたとう紙に合わせ、コートの丈を折り返します。
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写真:道行コート(六分丈) |
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写真:雨コート(対丈) |
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1.スナップやボタンは外した状態にし、衿を左にして広げます。 |
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2.左右脇の縫い目できっちり折り、下前(右)上前(左)の順にたたみます。 |
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3.背縫いを目安にして、左右脇の縫い目が中央で重なるよう、下前(右)上前(左)の順に中心に向かって折ります。 |
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袖は、袖口の部分を折り幅に合わせるようたたみます。 |
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※着物と違い、袖に縦の折れ線がつくことになります。 |
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5.たとう紙に合うように、必要であれば丈を折ります。 |
●羽織のたたみ方
羽織は道行コートと違い、通し衿でマチがついています。マチとは前身頃と後ろ身頃の間にある台形の形をした部分をいいます。(下の写真参照)たたみむ時には、それらの点に注意します。また羽織には前下がりがついているので(2の写真にあるように)裾がずれたような形になります。
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※マチを裏から見たところ |
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1.衿を左にして広げます。衿を縫い目に沿って外側(身頃側)に折ります。 |
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※衿は身頃側へ |
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2.(あらかじめマチの中心の位置に折り山がついてあるので、それを目安に)マチ幅を半分に折ります。左右の脇の縫い目が重なった状態になります。 |
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3.下前(右)の衿に上前(左)の衿を重ねます。 |
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5.上前(左)の脇の縫い目を下前(右)の脇の縫い目に重ねます。(背縫いで折った形になります。) |
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6.袖をそれぞれ外側に折ります。 |
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7.たとう紙に合わせ、必要であれば丈を折ります。 |