七五三の祝いの意味 |
11月15日は「七五三」の祝いの日とされています。これはこの年、数え年三歳と五歳の男児、三歳と七歳の女児がお宮参りして、氏神さまにすこやかに成長したことを感謝し、これからの幸福を祈願するお祝いの行事です。 |
☆七五三のいわれ |
昔は三歳までは、子どもは神様からの授かりもの、神の子であるといわれていました。これが江戸時代になってから、武士の家では数え年三歳になると、「髪置(かみおき)の祝い」といって髪をのばす儀式を行い、男児は五歳または七歳になると「袴着(はかまぎ)の祝い」をして男の衣服をつけ、女児は七歳で「帯祝い」をして、つけ紐(ひも)を取って本式の帯を締めました。これが七五三のはじまりです。 昔はきまった日ではなく、11月の吉日を選んで行っていましたが、江戸時代に五代将軍吉綱の子徳松の祝いが15日に行われてからこの日に祝うようになりました。 11月15日は、旧暦では、鬼が家にいる日とされ、安心してお参りができる日とされました。 今日では、全国的に広まっている行事です。地方によっては男女の別なく、三・五・七歳を祝うところもあり、五歳の男児、三・七歳の女児を祝うところもありますが、一般的に、三・五歳の男児、三・七歳の女児を祝うのが多いようです。 |
☆七五三の祝いの服装 |
七五三の当日の服装として一応、昔からの正式な祝い着は、男児は紋つき、のしめ模様または色無地紋つき羽二重の着物に、そろいの羽織で、これに袴をつけます。女児は、友禅模様の着物に結び帯が普通です。三歳の女児の場合、被布を着せることもあります。この場合、帯は兵児帯を結びます。 いずれにしても、紋つき袴や振り袖を着せなければならないことはありません。 気取らないこざっぱりした外出着でお宮参りをし、家族そろって楽しい祝膳につくのが、健全な七五三のお祝いではないでしょうか。 |
☆ご両親の服装 |
当日の母親の服装は、しきたりでは留袖ですが、子どものすこやかな成長を神前に祈る心をこめて、子どもの服装と格を揃えることも必要で、主役である子どもを引き立てるようなもの、和服なら訪問着や小紋、洋服ならスーツやアンサンブルなどが適当でしょう。 父親はスーツがよいでしょう。 |
☆七五三の贈り物 |
七五三のお祝いは肉親や近い親族を中心に祝うものですから、他人があまり大げさにする必要はありません。ですから、知人や隣近所に七五三のお祝いをする子どもがいるならば、日頃のつき合い程度に従って、お祝いの品を贈るようにしますが、無理に整えなければならないものでもありません。 親しい間柄なら、あらかじめ相談して、晴れ着に必要な小物類(リボン・扇子・ぞうりなど)を贈るのもよいでしょう。また、絵本・おもちゃ・デコレーションケーキなども喜ばれるでしょう。 なお、贈る時期は、晴れ着とその付属品については10月なかば過ぎには届くように贈りますが、その他の品物の場合は、当日か2、3日前までに届ければよいでしょう。 |
☆お祝いのお返し |
七五三のお祝いを受け取った場合には、近くの人であれば、子どもを連れて、千歳飴や赤飯をもってお礼に伺うようにします。遠方の場合には、当日の晴れ着姿を撮った記念写真などを送ると、喜ばれるでしょう。また、祖父母や親しい親戚の方は、祝の席に招いて祝の膳でもてなし、お礼に代えるのもよいでしょう。この場合の献立は、子どもの祝い事なので、あまり大人中心にならないように気をつけましょう。 お返しの時期は、11月15日が過ぎてから月末までにすませます。表書きを「内祝」として、子どもの名前と年齢を書きます |
七五三のお祝いはなぜするの?
昨年七五三の髪飾りをお買い求め頂いたお客様の声
昨年お嬢様にとお買い求めいただきましたお客様に偶然お会いし購入するときも迷いもなく購入されたのですが。最近お会いしその後どうですかとお聞きしましたら、貸衣装やさんには髪飾りまでこだわったものがないので正絹の縮緬細工でお姫様のようにしつらえることができとても豪華になりましたとの声でした。また、お友達にはよくお子様の髪飾りにかしてくださいと言われるんですよと、その後も重宝しています。とのお声でした。この方は、お子様にお着物から髪飾りまでこだわりをもち吟味してお買い求めされお子様の晴れの日をお祝いされました。
商品 http://www.shikisaikan-shop.me/?pid=78397157
帯の代わり結びに便利な三重紐
三重紐・三重仮紐
三重紐とは、「三重紐」「三重仮紐」「トリプル紐」などと言われている帯結びに使用する便利小物です。三重紐の他に、ゴムの部分が二重のもの、四重のものなどもあります。
使い方は全て一緒で、主に振袖や七五三の帯結びに使われます。この三重紐が存在しなかった頃は、帯結びの経過で作った羽根を一旦仮紐などで押さえ、次の羽根を作るという作業をして結びあげていました。手間がかかり大変だった作業は、この三重紐のお陰で簡単に素早く、綺麗な帯結びに仕上げられるようになりました。また帯結びそのものが大変豪華に仕上げられますので見映えも良く、お召しのお嬢様にも大変喜ばれます。着付師・お客様の双方にとりまして大変プラスになる便利小物です
ショップの商品 http://www.shikisaikan-shop.me/?pid=78188237
7月27日は延岡市の花火大会無料にて浴衣をきつけます。
ヤフーショップリニュアルしました。
着物お手入れ 麻の着物
盛夏の着物である、小千谷縮(麻100%)を洗濯しました。
洗濯の手順を以下の3つの工程に分けて説明します。
1.洗濯前準備
2.洗濯(洗い&脱水)
3.干す
注 )
これから説明する洗濯の手順は、
これまでに何度も自宅で洗濯した、麻着物の洗濯方法です。
万が一のことが気になるようでしたら、プロにお任せしましょう。
【 1.洗濯前準備 】
* 汚れ・ほつれが無いか確認 *
全体に汚れやほつれが無いか確認します。
< 汚れが有れば・・・ >
部分的に予洗いします。
(予洗いの方法 :水に浸してから石けんや洗剤を直につけてつまみ洗い)
< ほつれが有れば・・・ >
洗濯前に修繕するか、洗濯後にするかは、お好みで。
私は洗濯後に修繕することが多いです
* 袖の内側のほこりを取る *
袖の下が袋状になっており、ほこりがたまりやすです。
袂(たもと)をひっくり返して、
洋服ブラシなどをつかってほこりを取り除きましょう。
* 畳んでネットに入れる *
着物を袖畳みにしてネットに入れます。
※袖畳み : 最初に袖を重ねあわせ、脇縫いが揃うように畳む。
袖をあわせた後は、身ごろを畳みます。
この時、裾は内側に畳みこまず、
屏風畳みのようにして外側に来るようにします。
(裾は汚れている場合が多いためです。)
身ごろを三つ折りにすると、袖丈とほぼ同じ丈になります。
これがすっぽり入るサイズの洗濯ネットがあると良いです。
写真の洗濯ネットのサイズは、70センチ×60センチです。
【 2.洗濯(洗い&脱水) 】
* 洗う *
洗濯機で洗う場合と、手洗いする場合があります。
今回の麻着物は洗濯機で洗いました。
我が家は二槽式洗濯機を使っているので、撹拌力が非常に強いです。
洗いから脱水までの時間はおよそ次のような感じです。
洗い : 3分
脱水 : 2分
すすぎ1回目 : 2分
脱水 : 2分
すすぎ2回目 : 2分
脱水 : 10秒
ポイントは最後の脱水の時間です。
水が滴らない程度
に脱水すれば十分です。
(※ 最も良い方法はだら干しです。後述します。)
【 3.干す 】
着物ハンガーに掛け、しっかり形を整えます。
木綿や麻などは、洗濯により若干縮むことがありますので、
ここでしっかり伸ばしておきましょう。
室内など直射日光のあたらない場所に干します。
< だら干しについて >
だら干しとは、全く脱水をせずに干す方法で、その名の通りだらだらと水が滴ります。
だら干しのメリットは、次のような点が挙げられます。
・脱水による余分なしわがつくのを防ぐ・水の重みで、着物がまっすぐに伸びる
浴室内に干す場所がある場合などは、だら干しがお勧めです。
今回洗濯した麻着物は、縮なのでアイロン掛けの必要が無く、
乾いたら畳んで終わりです。
< さらに詳しく >
木綿の着物の場合・・・
乾いた後にアイロン掛けをします。
アイロン掛けの方法は、以下のいずれかです。生乾きの状態で、ドライアイロ
乾いた後で、スチームアイロン (←最近私はこちらの方法でやります)
パリッとした仕上がりがお好みの場合・・・
のり付けをします。
干した直後の濡れた状態に、のりスプレーをする方法が最も手軽です。のりスプレーは市販のものもありますし、
ふのりを水に溶いても良いです。
着物全体にまんべんなくのりスプレーをするのは、大変そうです。
部分的にのり付けする場合は、のりスプレーが手軽ですが、
全体的にのり付けする場合は、のりを溶かした水に着物を浸して軽く脱水してください。
麻の着物や化繊の着物 木綿の着物は家で手入れがでるので夏には重宝します。
着物お手入れ1
まもなく六月。中高生の制服も一斉に夏服へ衣替えですね。だけど最近は移行期間なるものが設けられていて、1~2週間は(さらに長く設ける学校もあるようですが)どちらを着てもいいですよ、ということになっているのですってね。ちょっと羨ましくなります。
きものの衣替えについては、すでにやりとりをした通り「場に応じて臨機応変に」ですが、何かと気を遣うお茶の世界などでは、学校のように「いついつからいついつまでは移行期間とする」などとお家元の公式見解を出してもらえたら、皆大変助かるのになあ、と思うのであります。公式見解に頼るのは情けないようですが…。
そんなつぶやきはさておき、本格的な衣替えを前に、先日単衣のきものを引き出しの底からひっぱり出しました。同時に、袷のきものを改めて点検し、メンテナンスに出すべきものは出すなどしてお手入れ――をしなくてはイケマセン。次の秋、また気持ちよく着られるようしておかなくては。
このあたり、わりと無精にしてきましたので、これを機に!と少し勉強しました。そして本職の方からもいろいろ教えていただいてきました。今日はまず、すごーく基本的なところからおさらいしていきたいと思います。
以下宿題のレポートみたいになってしまいました。興味のない方はスルーしてくださいね(笑)。だけど知っているようで意外に知らないことかも……なので、できればお付き合いのほど。
さて、そもそも衣類の汚れとはどんなものなのか!?というお話からはじめます。
汚れには、水溶性・油溶性・不溶性、という3つの性質があります。水溶性は文字通り水に溶ける汚れ、油溶性は油に溶ける汚れ。そして何にも溶けない不溶性の汚れは洗うのでなく「取り払う」必要があります。もう少し詳しくいうと…。
(1)水溶性の汚れ
たんぱく質、尿素、アンモニア、糖類、でん粉、塩分など。
例えば、汗、血液、ジュース、ワイン。
油に溶けにくく、水に溶けるから、水洗いが有効。
汗の成分のひとつ=たんぱく質は、そのまま放置しておくと黄ばみます。早めの水洗いが大切。
(2)油溶性の汚れ
例えば、油脂、皮脂、食用油、化粧品(ファンデーションや口紅)、食べこぼし。
水に溶けにくく、油に溶けるから、ドライクリーニングが有効。
あるいは界面活性剤(石鹸であれ化合成洗剤であれ)を使った水洗いも有効です。界面活性剤は油汚れを包み込んで衣類から引き離し、水中に散らばせてくれます。
(3)不溶性の汚れ
例えば、ホコリ、土ぼこり、泥、錆、繊維くずなど。
不溶性の汚れは繊維のうえに「乗っかっている」イメージ。
水にも油にも溶けないから、何より日々の「ほこりとり」が有効。
水洗い、ドライクリーニングもある程度有効です。汚れが液中に流れるから。
というのが汚れの3つの分類。ただし殆どの汚れは単体でなく複合的なものなんですね。例えば汗(水溶性)と皮脂(油溶性)の汚れは同時に付きますし、食べこぼしには水も油も混ざりあってます。ここがお手入れの難しい部分です。
では、これらの汚れに対するお手入れというと、きものの場合(自分で水洗いができる綿や麻、洗えるきものは別として)、こんなステップがあると思います。
(1)日々着たあと ⇒点検&ほこりとり&陰干し
まずハンガーにかけて点検、そしてブラシでほこりとり。私は東京の平野刷毛製作所の「着物ブラシ」を数年愛用しています(といいつつ、毎回はやっていません・・・反省)。
陰干しの時間は2~3時間、長くて半日、なぜなら裾が袋になるなど型崩れの原因となるから、というふうによく言われます。
(ただし“皺を取る”という別の目的があるならば、2日ほど吊るしておくのもありなのでしょうね)
(2)日々積み重なる汚れ ⇒袖口・襟もと、汗抜き
「エリモト」などの溶剤を使った半襟のお手入れを紹介してくださいました。ほとんど同じ要領で袖口や襟もとのお手入れもできます。やり方は次回詳しくご紹介したいと思います。私は溶剤を使う量とか、スピード感、そのあたりがなかなか掴めないなあ、と常々思っていました。その疑問を解消すべく、プロのお手入れの様子をビデオに収めてまいりました。
汗抜きについても自分でお手入れすることで、多少は汚れを軽減することができそうです。これも次回ご紹介するとして、プロの汗抜きはというと、こんなふう。
(3)部分的に汚してしまったら ⇒染み抜き
汚れの種類にもよりますが、染み抜きはやはりプロにお任せしたいところ。汚れによって、手を替え品を替え・・・ノウハウの蓄積があればこその世界です。大きな流れではベンジン⇒シンナー⇒水というふうに順番にテストしていくそうですが、とにかく技はたくさん。
ここで気になるのは汚してしまったときの「とっさの応急処置」です。水、血液、ソース、ワイン、インク・・・などなど様々な汚れがありますが、いずれにしても応急処置としてやっていいのは「水分を乾いたもので吸い取る」のみ。無理に吸い取ろうとすると、繊維の奥に汚れをますます浸透させることになるので、軽く押さえる程度。ついおしぼりなどが手元にあるととっさに使いたくなるのですが(実践済み・涙)、おしぼり厳禁です。そして吸い取る際は上から垂直にぽん、ぽん、とするのみに。押さえつけてはいけません。つい手に「ぎゅっ」とスナップがかかってしまうのですが、これもいけません。 何もしなければ水だけで綺麗に落ちたものが、おしぼりを使って押さえつけると、その後の処理に手こずり、染み抜き代が2倍3倍になってしまう…ということも少なくないそうですよ。
「水分を乾いた布で垂直に押さえるのみ。そしてすぐに染み抜きに。これ以外にして良くなることは一切ありません!」です。
(4)全体的に薄汚れてきたら ⇒丸洗い
丸洗いは、京洗い、生き洗いなどとも呼ばれますが、語感に反して、つまり“ドライクリーニング”。洋服のドライクリーニングとの本質的な違いはなく、扱い方が少々丁寧になる程度。溶剤には石油系のものが使われます。ただ乾燥のやり方には違いがあり、洋服の場合は乾燥機、きものの場合は自然乾燥、というのがオーソドックスなルールだそうです。
ドライクリーニングは、油溶性の汚れには強いけれど、水溶性の汚れを落とすことはできません。だから汗を多く吸っているものは別途汗抜きが必要。お手入れの業者によって料金体系は異なり、汗抜きも丸洗いに含まれている場合もあれば、別の場合もあります。チェックした上で“汗抜きが必要ですよ、つきましてはいくらいくら”と言ってくださる業者もあるし、チェックしない業者もあるかもしれません。いったん汗が変色してしまうと、それを消すのはかなり難しくなります。特に汗が気になるものは、確認しておいたほうがいいですね。
今回取材にご協力いただいた、京都のきものお手入れ処、松川調整所の丸洗いワークフローをご紹介すると、まず必ず汚れる部分をまっさらの溶剤で下洗い(具体的には襟まわり、袖口)したうえで、ドライクリーニング用の洗濯機で洗います。その際、溶剤のなかに洗剤や柔軟材を全く入れないのが特徴。ドライクリーニングの性質上、溶剤から洗剤を除去することはできず、必ず生地に洗剤の一部が残ってしまうのだそうです。下洗いをきちんとしていれば洗剤は必要ない、余計なものを残さないことが重要、との考えからこのようなやり方をされているそうです。溶剤を脱水したのちは自然乾燥。溶剤は完全に揮発するため、生地には何も残らないことになります。そしてふたたび検品、最後が仕上げ(アイロンがけ)、という流れ。
(5)すべてをさっぱりリセット ⇒洗い張り
洗い張りは最終手段かつ最良の手段。
きものを解いて、ごしごしと水や洗剤で洗います。ぴしっと伸ばして乾かします。布が蘇り、きものが蘇ります。ただ仕立てまですべて含めると数万円かかるわけですから、おいそれとはできませんね(自分でやっていた昔の人は偉大です)。
唐織とは
唐織とは
唐織は中国(唐)から渡来した織物が融合し生まれた極めて装飾性の高い美術織物を源流とした西陣を代表する絹織物ですが、唐織の「唐」は、中国から請来されたという意味ではなく、優れたものの美称として用いられています。
日本が誇る伝統文化「能」の衣装は、世界でも最も豪華な衣装で表現される演劇です。その中でも、主に女役の演者に用いられる唐織と男役の中の厚板は、時代の粋が込められた浮織で作られています。平安時代の十二単の上着(唐衣)に用いられた浮織組織の技法が進化し、新たな刺繍の趣きと摺り箔美が織箔技術の工夫で加味されて、現代の錦の最も豪華な織物・唐織が完成されました。
経糸は2400本羽二重、横糸は一寸間に90越以上打ち込まれています。尚、それ以下の経糸打ち込みは唐織とは呼びません。
本物の唐織の最大の特徴は、土台になる錦地が生糸の経糸を使った薄い生地で織られ、そのことによって上絵の浮織がレリーフの様に表現されて出来上がることにあります。それにより織上り品が軽くなるのと同時に、しっかりとした張りのある物になり、長時間のご使用が苦痛にならない安心感が生まれるのです。
唐織の表現技法 平面から浮織までのわずかですが、
その段差を利用した唐織は「レリーフの絵画美」が実現できます。
唐織の表現技法 Mode of expression |
平面から浮織までのわずかですが、 その段差を利用した唐織は「レリーフの絵画美」が実現できます。 |
ここでは織デザインを、唐織によってレリーフ状に表現される技法を説明します。
錦地紋様 土台になる錦地は三綾といわれる経糸2、緯糸1の割合で繰りかえされた織組織です。経糸と緯糸の割合を2:1と1:2の二種類で使用すると経糸と緯糸だけで最も平坦な織絵が表現されます。 |
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細か伏せ紋様 次に薄い文様は金箔など紙で作られた素材を経糸で押さえて織り込みます。これには箔などの他に、細い金糸、細い糸などで織ることもできます。また箔に模様をつければ、それだけで絵の織物になります。 |
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荒伏せ紋様 浮織と箔織の中間になるものです。経糸をあらかじめ10数本から20数本ごとに使用する糸を決めておき、一定の割合で絵緯糸を押さえる組織です。ここではさらに倍越といって二度縫い取りしたものを紹介します。(金の縫取り) |
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浮織1針とじ紋様 当初の浮織は緯糸を押さえる方法は絵柄の形でしかなかったのですが、大きな柄あるいは長く緯糸が渡ると引っかかりなどで支障をきたしました。桃山時代に職人の技術で所々押さえられていますが、あらかじめ決めて押さえる様になったのは明治にフランスからジャガードが輸入されてからです。今は長くても15mm前後で押さえられています。 |
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浮織2針とじ倍越紋様 浮いた広い面積を浮織1の針とじでは、とじた経糸の太さによって表面に穴の開いた様なくせがでます。(まわりの花の部分) これをなくすために使われる最も手間のかかる、同じ所を二度縫い取る倍越と呼ばれる技法です。(うさぎの部分) |
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生糸について RAWSILK | |
昔からの本物の唐織の条件に軽くしっかりと張りのある錦地に、豊かなボリューム感のある浮糸の絵緯で織られたものというのがあります。 薄くて張りのある地は、昔と同じ織り方を再現することにあります。蚕からそのまま生まれた生糸には、セリシンという天然成分と糊状のものが約2~3割ほど絹糸のまわりについています。通常それを練り(ねり)という工程で取り除くのですが、唐織は生糸のままで染色し経糸に使用します。そのことで適度な柔軟性と張りのある薄い錦地が織られ、ボリュームのある浮糸との対比が華麗に演出されます。 尚、天然成分のセリシンのため染色に対して若干の色ムラが生じることがあるのですが、それが純然たる唐織の証明にもなります。 |
よくある唐織Q&A |
Q1 唐織って何? |
A 西陣を代表する織物の技法の中の一つです。唐織は古くより武家の重要な儀式や、日本が誇る伝統文化「能」の衣装に使われており、現代の錦の最も豪華な織物といわれております。 |
Q2 唐織と他の織物の違いは? |
A 一言で織物と申しましても日本には「紹巴」・「朱珍」・「緞子」・「捩り織」・「ビロード」・「佐賀錦」・「綴れ」・・・・などなどそれぞれ特徴を持った多種多様な織物の技法があります。その織物の中の一つの技法として「唐織」があるのですが、唐織は模様糸を織物表面に浮かせて織りあげるので、立体的な紋様表現(柄)が可能になります。色糸の盛り上がりによる立体感や、色彩豊かで重厚な雰囲気を持っていることが唐織の最大の特徴です。 |
Q3 唐織の歴史は? |
A 平安時代の十二単の上着(唐衣)に用いられた浮織組織の技法が進化し、織物・唐織が完成されたといわれております。 |
Q4 西陣織と唐織は同じ? |
A 正確にいうと同じではありません。「唐織」は織りの技法の名称であり、「西陣織」というのは地名(京都・西陣)からきた京都西陣の織物の総称です。西陣には唐織以外にも「錦・綴・紹把」などなど、様々な織りの技法があり、唐織を含めそれらすべての総称として「西陣織」と呼ばれます。 |
Q5 刺繍のようにも見えるが、刺繍と唐織との違いは? |
A 唐織物は生地を織りながら太い横糸で文様(柄)を織っていくため、浮き上がった文様(柄)が刺繍のように見え、よく刺繍と間違われる方もいらっしゃいますが、刺繍はハンドメイドであり、唐織は機を使って織り上げる、いわゆる「織物」ですので、そもそも組織などがまったく異なるものです。 |
Q6 主に唐織が用いられるのは? |
A 唐織は、通常、袋帯・能衣装を中心とし、几帳・打掛・行司衣装などに用いられています。 |
お知らせ【スマートフォンからお買いもの】
葬式の装い
.葬式の装い
喪服を着るときは?
1. 私の両親の葬式
2. 私や主人の、おじ・おばの葬式
3. 私や主人の、祖父母の葬式
4. 私や主人の、兄弟姉妹の葬式
5. その他の三親等以内の葬式
喪服を着るとき必要なもの
夏冬喪服 | 冬は一越(ひとこし)縮緬より三越(みこし)縮緬が主流になった。 夏は駒絽縮緬(こまろちりめん)。 6月と9月の単衣の時期には、本来なら単衣の喪服を着るべきであるが 袷や絽を着ることが通例である。 |
黒供帯(くろともおび) 夏冬 | 黒供帯は、黒の喪服以外に色無地にも着用する。 |
白の長襦袢 夏冬 | 白を使用します。 |
帯〆帯上 夏冬 | 黒の帯〆。黒の帯上。 |
黒の草履バッグ | 草履とバッグは黒の布地のおそろい。 バッグはあまり大きなものは持参せず、アクセサリー程度に考えます。 |
真冬はコート | 雪の降るような寒い日の室外での葬式には、黒の道行コートを着ます。 |
扇子 | 黒の扇子。 |
数珠 | |
着付用小物 | 腰紐、帯枕、前板など、喪服専用の小物もありますが、 特別黒にそろえる必要はありません。 |
ふくさ | 慶事用と弔事用がある。 |
色無地を着るときは?
1. 三親等以上の遠い親戚での葬式
2. 血縁関係のない葬式に参列するとき
3. 通夜、法事、仏事。
色無地を着るとき必要なもの
色無地または江戸小紋 | 色は寒色系か中間色のダーク系で、華やかな色は避ける。 ※きもの以外は、喪服用を用います。 |
黒供帯(くろともおび) 夏冬 | 喪服用の黒供帯。 |
白の長襦袢 夏冬 | 白を使用します。 |
帯〆帯上 夏冬 | 黒の帯〆。黒の帯上。 |
黒の草履バッグ | 草履とバッグは黒の布地のおそろい。 |
真冬はコート | 黒の道行コート |
扇子 | 黒の扇子。 |
数珠 | |
着付用小物 | 腰紐、帯枕、前板など、喪服専用の小物もありますが、 特別黒にそろえる必要はありません。 |
ふくさ |
私も、親戚や友人のお葬式には出席できるように地味な1紋の色無地を数枚作っています。